映画「太陽がいっぱい」レビュー:鮮麗な外面と暗鬱な内面のコントラスト

2019-02-10 アート映画
★10

作品情報

**タイトル:**太陽がいっぱい 公開年:1960年 上映時間:122分 監督:ルネ・クレマン あらすじ:

パトリシア・ハイスミスの小説を原作とした、アラン・ドロンの出世作。 イタリアに金持ちの息子フィリップを連れ戻すためにやってきた貧乏な青年トムは、フィリップを自殺に見せかけて殺し、財産を奪い取る完全犯罪を思いつく。 (Filmarksより)


感想・評価

身分の低い男が、嘘と犯罪で成り上がっていく話。 「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」のような軽妙なテイストの出世ストーリーではなく、 罪の意識、背徳感、後ろめたさ… 主人公のぬぐいきれない負の感情を背負うように、 重くるしい雰囲気が、映画全体に漂っている。

その反面、主人公アラン・ドロンの端麗な容姿、色とりどりのイタリア、見目麗しいものが鮮やかに美しく描かれており、 眩しいのに暗い、綺麗なのに陰鬱、 そんな独特で絶妙な色彩をはなっている作品。

サスペンスとしての完成度も、秀逸。 何度でも観たくなる作品。

本編とは全く関係ないが、僕が社会人になりたての頃。 映画好きなベテランおじいちゃん社員と、車で田舎町を走っていたとき、この映画の話で盛り上がった。 彼いわく、この映画は「ホモセクシュアル映画である」とのことであった。

確かに、主人公のアラン・ドロンは、劇中に登場するどんな女性よりも美しくセクシーに描かれている。 僕が感じた色鮮やかさは、まさしく監督の目に映るアラン・ドロンの色香だったのだろう。

この映画と、今はもう退職されたあのおじいちゃん社員との会話が、僕の映画の見方を少しだけ広げてくれた。

視聴リンク

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採点

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